2019.09.05
9月4日(水)に第1回研究授業および研究会を行いました。
[研究テーマ]
既存の知識(獲得した知識)を整理し、関連付け、統合することによる問題解決能力の育成
[授業内容]
① 授業学級:高校3年 共学部/中高一貫部 理系生物選択者 33名
② 実施教科:理科(生物)
③教材:東京大学の過去入試問題
④課題:タスマニアデビルが悪性腫瘍によって絶滅しないために有利に働くと考えられる形質の変化は何か
〇エキスパート活動
A:タスマニアデビルの悪性腫瘍細胞にみられる遺伝的特徴
B:悪性腫瘍組織で特徴的な発現をしている遺伝子を探る
C:マウスを利用した遺伝子Ⅹの機能解析
〇ジグソー活動
A~Cで行った悪性腫瘍の解析について情報を共有し、課題の結論を導き出す。
今回の授業は、受験を控えた高校3年生を対象に、実際の東京大学の過去の入試問題を教材として行うという、新しい試みでした。同時に2020年の大学入試改革に向けての取り組みでもありました。東京大学の二次試験の問題ですから、当然難問です。ですが、生徒たちはそれぞれがもつ知識を出し合い、それをグループで話し合いながら、解答へと近づけていきました。
研究テーマにもある、既存の知識(獲得した知識)を整理し、関連付け、統合するという一連の活動が、大学入試における解答の基本的な方法であり、それは2020年のセンター試験にとって代わる新しいスタイルの試験の、特に記述問題の解答方法として重要な解法となります。
授業終了後は、講師としてお招きした東京大学CoREFの白水始先生より、今回の授業に関連して「高大接続改革と知識構成型ジグソー法のあり方」をテーマに講演をしていただきました。知識構成型ジグソー法が新大学入試においても大きな役割を担うことを改めて実感することができました。
今後も知識構成型ジグソー法の研究、実践を積み重ねていきます。